topimage

2017-09

119番通報から在日外国人医療を考える - 2007.11.18 Sun

オシム監督が脳梗塞に倒れた際に関係者に連絡がつかず対応が遅れたという事は非常に残念ですし(ここでは心に湧いてきた数々の疑問に言及するのは控えます)、今回の出来事をテーマにブログを書かれた方からは「オシム(及びその家族)にどうして119番を教えておかなかったのか?」という声も聞かれました。

あくまで私見なのですが、協会側としてはオシム監督が緊急の際には関係者と連絡がつくようシステム整備がされていると思っていたのでしょうし、
オシム監督側にも何かあったら関係者に間に入ってもらえるから、という安心感があったのだと思います。
そして今回は本当に大事な局面でそのシステムが作動せず、一刻を争う病院搬送にあたり大幅なタイムロスに繋がってしまう結果となりました。

ただ、仮にオシム監督とその家族が119番の存在を知っていたとして―
今の救急医療体制の中で、救急側に的確な状況を報告し、救急車がすみやかに到着するのを待つことができたのか?これは同時に在日外国人が抱える問題でもあると思います。

学生時代、少々外国人医療問題に関わっていたので在日外国人が外国語で受診出来る医療機関を紹介する民間団体があるのは知っていますが、119番通報における外国語対応について調べてみると、一部の行政で英語や韓国語等で対応できるような研修が行われたり、横浜市では英語、ドイツ語、中国語等9ヶ国語に対応可能な119番通報対応コンピューターソフトが開発されたりしているようです。
ただ、大半の行政では役所等で配布される外国人住人向けの「生活のしおり」等で119の掛け方について紹介されているのが殆どで、外国語で119番対応できるシステム整備するところまで手が廻らないのが実情ではないかと。
(それ以前に救急医療自体が限界に近いみたいですしね)
ちなみに横浜市安全管理局のサイトページでは、119番への通報者が十分に日本語を離せない場合

・自宅・勤務先からの通報は、日本語を話すことができる知人に通報を依頼する。(※いざというときのために、事前に住所・電話番号・名前・年齢等を伝えておきましょう。)
・外出先等で場所などがうまく伝えられない場合は、通報依頼カードを利用して近くにいる日本語を話すことができる人に通報を依頼する。
(※通報依頼カードは、事前にダウンロードして、普段から持っておきましょう。)


と指示されており、電話を掛けたとしても日本語で的確に状況を説明できる人が必要だという事です。

オシム一家がどれ位の日本語力を身に付けているのか不明なのですが
結局、119番の存在が頭にあったとしても関係者の誰かしらの通訳が必要に
なったというのが実際のところではないのでしょうか。

一方、救急患者を搬送される側の医療機関には外国人患者に対応できるよう多言語対応の質問表や問診表を準備しているところも増えているようです。
国際交流団体等でも英語やアジア言語をはじめとした外国語に対応可能な
医療用語集などを発行していますが、横浜市港南区で活動されている団体「国際交流ハーティ港南台」さんのサイトにはなんと、クロアチア語対応の問診表が!!
しかも内科から産婦人科、そして脳神経外科に至るまで10診療科が網羅されているという充実振りで驚きました。
ちなみに、「ハーティ港南台」のサイトからは上記のクロアチア語を含め4カ国語の問診表がダウンロードする事ができます。

患者の使用言語に対応する問診表を持参して病院へ向かえば、医療関係者も問診表の項目から大よその状況を把握する事が出来、かつ早急に必要な処置を受ける事に繋がる事も多々あるのではと思った次第です。

最後に余り参考にならないと思いますが、多くの都市におけるボスニアの救急は124番です。但し行政によって全く違う番号のところもありますのでご注意を!

● COMMENT ●

外国人の医療問題

MIC'Oさんへ

健康なときはあまり実感がないですが、海外で健康に問題が起こると本当に不安ですよね。実はベルギーの彼も月末あたりひざの手術を受けることになっています。2年位前から痛みを我慢していて、9月くらいに歩けないほど痛みがひどくなり手術が必要といわれました。念のため5箇所も病院を回ってどこの病院でも所見が同じだったので手術を受けることになったわけですが、情報の不足に加え外国人が相手の場合その後の対応も割とずさんなことが多いので不安で仕方ありません。人事ではないですね。

脳梗塞といえば、先日BSドキュメンタリーで興味深い特集をしてました。フランクフルトの大学病院と北大付属病院で行われているらしいのですが、脳梗塞・心臓発作の患者の治療の際、本人の骨髄からとった成分を体内に戻すことで細胞を再生することができるそうです。脳梗塞の場合、3時間以内に治療を受けないと手遅れになるらしいですが、12時間後に病院に運ばれ半身に麻痺の残った男性がこの治療によって運動機能を回復する様子を追った番組で、感銘を受けました。でも、こういった治療に関する情報も国内ならばネットなどでもある程度調べられますが海外では現地で親しい人がいない限り状況に任せるしかないですからね・・・。オシム監督には最高の治療が施されているとは間違いないでしょうが、本当にもう少し早い対応ができなかったのが残念ですね。

マイコさん(仮名)も歩けないって、相当酷い状態なのですね。古傷が悪化してしまったのでしょうか?
セカンドオピニオンならぬ、5thオピニオン(?)まで求めた結果同じ意見だったという事ですが、その間に信頼できるお医者様に出会うことはできたのでしょうか?やっぱり信頼できる方に執刀してもらえるのと、半信半疑で・・、というのでは手術に臨む気持ちも違ってくるでしょうし。
手術が成功し、順調に回復するように私達も願ってますので、よろしくお伝えくださいね。

本人の骨髄成分で細胞の再生、とても興味深い情報をありがとうございました。骨髄からその成分を取り出すというのも身体に負担がかかるのかもしれませんが、それだけの運動機能を引き出せるのであればやってみる価値がありそうですよね。
幸いオシム監督も最初の大きな山は越えたそうですが、脳梗塞などの場合はこれから先にまだまだ山が残ってますし、何より意識が戻っていない状態ですから、まずは御家族の声掛けに応じられるようになって欲しいですね。

デベラさんごめんなさい~!!!

↑のコメント、タイトルを「>デベラさん」にしたつもりだったのですが、間違えて名前の欄に打ち込んでしまいました。
失礼致しましたm(__)m


管理者にだけ表示を許可する

この寒波、どんだけ~!!! «  | BLOG TOP |  » ウソだと言って欲しいのに・・・・

プロフィール

Mic'o(みーちょ)

Author:Mic'o(みーちょ)
======================================

1999年からボスニア・ヘルツェゴビナ北部の小都市・デルベンタに在住。現在は主婦時々お仕事の生活。
これまでに関わったお仕事は、各種通訳及び翻訳(セルビア語、クロアチア語、ボスニア語)、取材コーディネーター、ボスニア関連コラム(サッカー、生活事情)執筆、ラジオ出演など。
詳しい経歴はこちら⇒http://www.geocities.jp/prirodnaljepotabih/profile.htmhttp://www.geocities.jp/prirodnaljepotabih/profile.htm)


2015年からボスニア北部の伝統刺繍(ズミヤニェ刺繍、イムリャニ刺繍)に取り組んでおり、ボスニア国内や日本でこれらの刺繍を紹介するイベントを開催してきました。また、これまで制作してきた刺繍作品を紹介するブログを更新しております。
「ボスニアで手に色(しょく)生活」
「ボスニアで手に色(しょく)生活」

http://ameblo.jp/micobih/

仕事関連や刺繍に関する問い合わせはtagjug@hotmail.comまでお願いします。(状況により返事が遅れたり、返信できない事もありますので、予めご了承下さい)

※お問い合わせに関するお願い
ここ数年、在外邦人をテーマにしたある番組から出演依頼のメールを頂くのですが、諸事情によりプライベートな生活の紹介を含むTV取材等は遠慮させて頂いております。何度お断りしても他のルートを通じて繰り返し同様のご連絡を頂くので、当方もその都度お断りの返事をしなければならず、大変困っております。私にだけでなく、知人にも迷惑が掛かっているケースもありますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
========================================

ブログランキングに一応参加中
にほんブログ村 海外生活ブログ 東欧・中欧情報へ
にほんブログ村

ボスニア北部の伝統刺繍作品

画像をクリックするとアルバムが閲覧できます。(今後随時作品を掲載していきます)

なお、画像の無断転載を固くお断りします。

2017年ボスニアの主な移動祝日

年によって日付が変動する各宗教の移動祝日。2017年は以下の通りです。

4月16日 イースター
(ローマカトリック、セルビア正教)

6月26日 ラマザン・バイラム初日
(イスラム教)

9月2日 クルバン・バイラム初日
(イスラム教)

旧ユーゴの為替レート(対日本円)

Bloomberg.co.jpの為替レートを基にしています。

(2017年9月9日現在)※実際の両替レートとは若干差があります

<ボスニア>1コンヴェルティビルナ・マルカ= 66.32 円

<クロアチア>1ク-ナ= 17.45円

<セルビア>1ディナール= 1.08 円

<マケドニア>1ディナール=2.1 円

<スロベニア、コソボ及びモンテネグロ※>1ユーロ = 129.79円

※モンテネグロ及びコソボは欧州連合に加盟していないものの、通貨としてユーロを導入中

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

最近のコメント

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード