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2017-10

名前を巡る受難 - 2005.08.25 Thu

予測はしていたけど、先日送ったメールへの返信の宛先が「Gospodja(Mrs)」ではなくて、「Gospodin(Mr)」になっていた(T-T)
現地女性の名前は「A」で終わるのが一般的なので(注:男性名の一部にも「A」で終るものがあります)、私の本名の様に「O」で終る名前、しかも不幸な一致といったらよいのか現地の男性名にも該当してしまう名前だと、もう間違いなく「こいつは男性だ!」と思い込まれてしまう。
先日のメールも何箇所か形容詞や動詞の活用に女性と分る表現を織り込んでみたのだけど、それよりも名前を一目見ただけで先方には「こやつは『』」と何の迷いもなくインプットされてしまったようだ。

これまでに名前のせいで男性と間違えられた例を挙げると

・エアーチケットを購入した際、直接航空会社のオフィスに出向いて予約をいれたにも関わらず、後日チケットを受け取り内容を確認したところ、名前が「Mr ○○」とプリントされていた。(本人見て「男性」と確信したわけじゃないだろうな?おい?!)

・また、これもエアチケット絡みだけど、ダンナが電話で家族3人分のチケット予約を試みたところ、トラベルエージェンシーの担当者から「で、あなた達3人の内奥さんは一体誰なの?」と確認された。

・仕事先で名刺交換をした際、「お、これはあなたのダンナさんの名刺だね。それで、君の名前は?」と名を尋ねられた。(仕事でダンナの名刺を渡す奴がどこにいるのだろう?)

極めつけのエピソードはやっぱりこれかな?

・息子を妊娠中、外出制限が出されていた私に代わってダンナが流産防止の薬を薬局に買いに行った時の事。ドクターから出された処方箋を薬剤師に渡したところ、その薬剤師から

「ちょっと、あなた!この薬は『女性』に対して処方されるものなのよ。何かの間違いじゃないのかしら?」

とドクターの処方ミスを疑われた。

私が某M○XI内で参加しているコミュで「外国に行くとスゴイ意味になる名前」という内容のトピが立ってたけど、意味的にはスゴイ事なくても、行く先々で何の疑いなく男と断定されたり、綴りこそ違えど発音的には「私の息子」と同じになってしまったり、と行く先々でことごとく受難が待ち受けている名前だと、名付けた親は微塵も思わなかったに違いない。(当たり前だ)

まあ、日本にいた時はいた時で、在籍している学校に一時同姓同名が最高で5人もいたりと、それはそれで紛らわしさがあったのだけど、私が女性である事が少なくとも名前からは分ったしね。(爆)
両国間の名付け文化の違いにより日常生活に支障が出そうな私の名前だけど、だからといって、現地の人がよくやる外国人に現地名を付ける、という行為は心の底から御免被りたい。
例えば現地の人に日本名がどうしても発音しづらくて現地の似たような名前で呼ばれる事になった、とか、私がネット上で使用しているハンドルネームの「Mic'o=みーちょ」(ちなみにこれも本来は男性名なんだけど・・)のように、その名前にまつわるエピソードがあるならまだしも、自分達の文化の中に存在しない名前だからという理由で「これからあなたを○○○と呼ぼう」と勝手に呼び名を決めないで欲しい。
実はボスニアに来たばかりの頃、親戚の一部から「彼女の事は○○と呼びましょう」と勝手に現地名を与えられそうになったが、当事はまだ賢い嫁の仮面(笑)を被っていたにも関わらず、それだけは即座に「私の名前はあなた達にとって決して発音しづらいとは思えませんし、現地名で呼ばれても返事しませんから」と断固拒否させていただいた。
そもそも、チリ留学当初にクラスメイト達から「ねぇ、何て名前で呼ばれたい?クラウディア?ガブリエラ?カリーナ?」と尋ねられた事により、自分が10数年名乗ってきた日本名が否定されたようなショックに襲われた事が現地名で呼ばれる事に対する違和感の発端だったように思う。
もちろん彼女達には私の名前を否定するとかそういった気持ちは皆無だったと思うけど、私にとっては男女間で日常的に行われる挨拶のキスに匹敵する位、結構ショックな出来事だったのだ。否、今だに引きずっているのだから、挨拶キス以上の衝撃だったのかもしれない。

あくまで私が感じるところだけれど、現地名が付けられたからといって、それが現地社会に受け入れられた証とは到底思えないし、それ以前に自分が本来持っている名前が無視されている、という感じすらする。なのに「Mic'o」というニックネームに抵抗がないのは、配達担当の郵便局職員がラテン文字で書かれた私の名前を何故かキリル文字読みと勘違いして呼んだ事から派生したもので(注:↑の文脈から私の名前の名前を推測されても、プライバシー保護の為コメント等には書き込まれないようお願いします)別に誰かから私の名前を自分達の文化に合った名前にする為に押し付けられたものでもないし、私を「Mic'o」と呼ぶ人は、ニックネームだけでなく本名で呼ぶ事も多いからではないだろうか。

ネットの世界ではプライバシーを明かしたくないのでMic'oの名を徹底させてるけど、私が何者であるのか知った上で付き合いが成り立っているリアルな世界でもMic'oという呼び名だけが広まっていったら、それはそれで違和感を抱く事と思う。結婚後は複合姓にしようと目論んでたにも関わらず諸事情で改姓を余儀なくされた事もあってか、「一生変わらないもの」としての名前に自分のアイデンティティーをより強く感じるようになった気がする。

名前に関しては結構長い事色々考えてきた事もあって、つい、かなり熱く語ってしまった。そのせいで名前の語尾により男性と間違われる受難からいささか本題がずれてしまったけれど、メールを送る際に男性と誤解を受けない為の対策として、差出人として現在は殆ど使用する事のない旧姓を姓と名の間にカッコ書きで付け加える事にした。
複合姓にする女性はいても男性は見かけないので、余程鈍い人か、パブロフの犬の如く名前を見ただけで男性と判断してしまう人でなければ、これで女性だと分ってくれる事だろう、と目論んでいる。
まあ、それ以前にメールにきちんと目を通してくれよ、と言いたいが。

余談だけど、最近日本人でも国際化に伴って子どもに海外でも通用する(と思われる)名前を付ける傾向もあるみたいだけど、大半の人が視野に入れている欧米(というより米だな)のみならず世界全ての国で読みも綴りも意味も問題なく通用する名前をつけようと思ったらかなり名付け作業が難航しそうな気がするな~。だったら逆に出自が明確になるよう日本人特有の名前を付けた方がいいんじゃないかな。
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プロフィール

Mic'o(みーちょ)

Author:Mic'o(みーちょ)
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1999年からボスニア・ヘルツェゴビナ北部の小都市・デルベンタに在住。現在は主婦時々お仕事の生活。
これまでに関わったお仕事は、各種通訳及び翻訳(セルビア語、クロアチア語、ボスニア語)、取材コーディネーター、ボスニア関連コラム(サッカー、生活事情)執筆、ラジオ出演など。
詳しい経歴はこちら⇒http://www.geocities.jp/prirodnaljepotabih/profile.htmhttp://www.geocities.jp/prirodnaljepotabih/profile.htm)


2015年からボスニア北部の伝統刺繍(ズミヤニェ刺繍、イムリャニ刺繍)に取り組んでおり、ボスニア国内や日本でこれらの刺繍を紹介するイベントを開催してきました。また、これまで制作してきた刺繍作品を紹介するブログを更新しております。
「ボスニアで手に色(しょく)生活」
「ボスニアで手に色(しょく)生活」

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ボスニア北部の伝統刺繍作品

画像をクリックするとアルバムが閲覧できます。(今後随時作品を掲載していきます)

なお、画像の無断転載を固くお断りします。

2017年ボスニアの主な移動祝日

年によって日付が変動する各宗教の移動祝日。2017年は以下の通りです。

4月16日 イースター
(ローマカトリック、セルビア正教)

6月26日 ラマザン・バイラム初日
(イスラム教)

9月2日 クルバン・バイラム初日
(イスラム教)

旧ユーゴの為替レート(対日本円)

Bloomberg.co.jpの為替レートを基にしています。

(2017年9月9日現在)※実際の両替レートとは若干差があります

<ボスニア>1コンヴェルティビルナ・マルカ= 66.32 円

<クロアチア>1ク-ナ= 17.45円

<セルビア>1ディナール= 1.08 円

<マケドニア>1ディナール=2.1 円

<スロベニア、コソボ及びモンテネグロ※>1ユーロ = 129.79円

※モンテネグロ及びコソボは欧州連合に加盟していないものの、通貨としてユーロを導入中

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